空き家整理とは？進め方やメリットを詳しく解説

空き家整理とは

空き家整理とは、1年以上誰も住んでいない状態が続いている放置された家を整理・清掃する作業の事です。近年核家族化による影響で空き家が増えており、空き家をどうするのかといった問題を抱えている方が増えています。

空き家を放置するとどうなるか

倒壊や破損が起きる

管理が行き届いていない空家は急速に老朽化が進んでしまい、最悪の場合倒壊や破損物の落下が起こり、近隣の家屋や住民に被害が及ぶことも。

資産価値の低下

荒れた家屋は資産価値が下がり、売却や貸し出しが困難になってしまいます。

固定資産税の優遇除外

更地にすると固定資産税が高くなるからと、建物をそのままにしている人も多いですが、建物が荒れたりして危険だと判断されると、「特定空き家」に指定され、固定資産税の優遇除外になります。

犯罪の温床になる可能性

不法侵入・占拠、盗難、放火、違法薬物の栽培などの犯罪に使われるリスクも。

空き家整理の内容

空き家整理の内容は、主に以下の5つになります。

残留物の仕分け

空き家内に残された残置物を必要なものと不要なものに分類する作業をします。
必要な物品は保管する場所を決めて移動させ、不要な物品は処分する方法を検討します。
適切に仕分けを行うことで、空き家内の状況を把握することができます。

不用品の処分・買取

残置物の仕分けで不要と判断したものを適切に破棄する作業です。破棄といっても可燃ごみや不燃ごみなどは市町村の収集ルールに従って出さなければならず、粗大ごみや四代家電などの特別管理ごみは有料で回収してもらう必要があります。
処分方法が複雑で大変といった場合は、不用品回収業者に依頼すればまとめて処分してくれる業者もあります。
また、まだ使えそうな家具・家電、貴金属・骨董品などの貴重品は買い取ってもらうことも可能です。

部屋の清掃

空き家内は長期間放置されていると汚れやカビがたまりやすくなり、臭いや菌が発生しやすくなります。新しく住む・貸し出すといった時に清潔にしておかないと見栄えと健康に影響します。清潔にすることで空き家の印象をよくすることができます。

消臭・補修

長期間放置した空家は長い間閉め切られていると臭いがこもりやすくなるため、換気や消臭剤の使用によって臭いを除去します。また、空き家内は経年劣化や外的要因によって傷つきやすくなっているため、壁や床の傷・破損個所を修復し、物件の見た目や機能性を回復させます。

家屋解体

空き家整理後も住まない、貸し出す予定はないといった場合、そのままにしておくと倒壊や破損の危険や維持費用がかかったりと空き家のままおいておくのもリスクが大きいです。
そういったリスクを避けるため家屋を解体して更地にします。

空き家整理の費用相場

空き家整理の費用相場は、一般的には以下の表のようになります。

ただし、空き家整理にかかる費用はお部屋の広さだけでなく、空き家の状態や不用品の量、整理の内容によって大きく異なります。
また、解体工事や耐震補強工事などが必要な場合別途費用がかかります。
これらの作業を自分で行う場合は費用を抑えられますが、多大な時間と労力だけでなく、専門的な知識や技術が必要となる場合もあります。
そのため、多くの人は専門業者に依頼することを選びます。
専門業者に依頼する場合は、業者によって料金体系やサービス内容が異なるため、何社か見積もりを依頼して比較してみると良いでしょう。

空き家整理をするメリット

空き家整理には多大な労力と時間、お金がかかりますが、それ以上に空き家を片付けておくメリットがあります。空き家を放置するとデメリットやリスクの方が高くなるので、空き家を片付けるメリットをご紹介します。

特定空き家に指定されるのを防ぐ

適切な管理をしておけば特定空き家に指定されないというメリットがあります。特定空き家に指定されると、状況の改善を求める指導や勧告、勧告に従わないと固定資産税の優遇措置解除などが行われます。費用をかけてでも片づけをしておけば特定空家に指定されることはないので、綺麗にしておくに越したことはありません。

犯罪に利用されるリスクを減らす

見るからに誰も住んでいない家では、犯罪者が勝手に住み着いてしまったり、犯罪行為のアジトにされてしまう事も。
綺麗に片づけられていればたとえ人が住んでいなくても、人の出入りがあることが判るので、犯罪に利用されるリスクを大幅に減らせます。

更地にするより税金が安い

いざ空き家を更地にすると「住宅用地の特例」による減税措置が受けられなくなり、固定資産税や都市計画税が大幅に上がってしまいます。
更地にする場合はそういったことも踏まえて考えましょう。

まとめ

空き家を放置しているとどんどん家屋が荒れ果て資産価値が下がるだけでなく、近隣住民とのトラブルを引きおこす可能性もあります。不利益を被る前に、空き家の整理はできるだけ早く始めましょう。
家を丸ごと片付けるとなると多大な労力と時間がかかります。それぞれのご事情に合わせて無理をせず業者を利用することをおすすめします。